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盗まれたNEMに付けたモザイクとは?今さらながら解説

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NANJ通信の記事ネタのためにNEMのモザイク機能を使って独自通貨を発行しました。

NEMを使ってトークンを発行してみた

NEMは非常によくできています。誰でも簡単にNEMを使いこなす機能を持っていて、アイデア次第でいろんなことが出来るようになっています。

独自通貨「ジジョス」の配布は、ファミ通のガバスみたいに読者の投稿に対して「ジジョス」を発行しプレゼントと交換みたいな事をしたいなと考えていますが、関係する景商法を研究してから実際に構想が実現可能か見極めたいと考えています。

しかし、社畜で忙しいとやりたいことが進まずスピード感が全くないと反省しているMr-gigioなのでした。

って話が飛びすぎですよ!

あっすみません。えーと、CCの不正アクセスによりNEMが盗まれた際に、JKなんちゃら~が犯人のNEMにモザイクを送りつけて監視するみたいなことが話題になりましたね。

当時、ああそんなことが出来るんだねってざっくりと理解したつもりでしたが、今回、独自通貨「ジジョス」をモザイクで作った際に

 ああ、こういうことか~ 

とガッテンしたので、簡単にその仕組みについて今更ながら解説したいと思います。

目次

NEMにモザイクを送る?

先ずはNEMのアドレスについて

表題に書いてある犯人のNEMにモザイクを送り付ける!どのような方法でどんなことなのか?解説する前に先ずは基礎をおさらい。

NANJCOINにもウォレットがあるようにNEMにもウォレットがあります。
ここではウォレット=NEMアドレスとして考えてみましょう。

NEMのウォレット(アドレス)には、NEMの他に発行したトークンを入れることが出来ます。

 ①にNEMを入れておいて ②にAトークンを入れておく ③にBトークンを入れておく  

この辺は、イーサリアムと同じですね。イーサイアムのアドレスにNANJやYUKIも保存ずることが出来ます。イメージは同じこと。

同じアドレスなら管理が簡単ですね。

モザイクって何?

NEMモザイクって何ぞや?訳が分からんぞ!

簡単に言うと、トークンで、独自通貨を発行することが出来る機能をモザイクと言います。このモザイクがキモで、とてもよく出来ているんですね。

モザイクの機能としては

  1. トークンの発行
  2. トークンの総量を定義
  3. トークンの名前
  4. トークンを再配布出来るか否か:再配布可ならだれにでも譲ることができます。再配布不可なら発行者⇔受取者2者間でしかやり取りができないトークンになります。
  5. トークン送信時の手数料の徴収:税徴収のようにトークンをやり取りする場合に手数料を自動的に徴収することが出来ます。

などが上げられ、これを組み合わせることと、アイデアがあればいろんなことが可能になります。

トークンとは言わず独自のモザイクといっていのるのには、使い方によっては可能性は無限大でトークン以外にも使えるからなんですね。

例えば、④のトークンの再配布出来るか否かを上手く使えば、チケットの転売対策にも使えます。
チケット購入者に運営者がトークンを送信します。この時に再配布不可をして送信します。受け取った人は、そのトークンを他の人に譲ることは出来ません。運営者にしか戻すことが出来ないので、チケットの所有者の認証に使うことが可能になります。

トークン(通貨)としての価値を越えた使い方が可能。これがNEMのモザイクという機能なんです。

CC不正アクセス犯人にどうしてモザイクを送り付けたの?

犯人監視用のトークン(モザイク)を作成する際に2つの機能をつけました。

  • 一つ目が、再配布不可:再配布不可となるとトークン作成者と犯人の二者間でしか送受信が出来なくなります。
  • 二つ目が、手数料の徴収:送信の時に自動的手数料を取るように設定します。手数料はどこにも公開していないBというトークンです。

この機能を搭載したことで、犯人の追跡可能な下地を作ったのです。

①で犯人のウォレット(アドレス)へ追跡用トークンを送信:トークンですからいつでも誰のウォレットにも送信は可能性なんです。あえて、犯人追跡用に作成したものですから、犯人にしか送信しません。

それを知った犯人は②で誰かに送ろうと考えますが、再配布不可なので第三者には送れません。

③で、じゃあ、追跡者に返そうと考えますが、送信の時に手数料を取るように設定してあります。手数料は誰にも公開していないBトークン。犯人は所有していないので、送金できず。

結末、犯人は追跡用トークンを強制ホールドする事になり、このトークンを持っている奴は犯人だよ~と言うことになります。

NEMを取り扱う業者への協力依頼

これだけでは、犯人のウォレット(アドレス)目印を付けただけなので、犯人としては痛くも痒くも無いのです。

なので、各国のNEM取り扱い業者に協力依頼をすることに

犯人のウォレット(アドレス)からの送金や、犯人のウォレット(アドレス)管理している場合は、NEMを回収するか、取り扱いを拒否して欲しいと。

NEMの移転を繰り返した場合の措置

ウォレット(アドレス)を監視するbotを作成します。24時間365日監視を続け、NEMを移転した先のウォレット(アドレス)にも追跡用トークンを送金します。

移転しようが追跡用トークンが付与されるのでたまったものではありません。

これでは売るに売れませんね。さあ、犯人は困りました。

ウルトラCでNEMを売る

NEMを売る売れない状況に陥った犯人は思い切った行動に出ます。

ダークウェブ上に自らサイトを立ち上げて、そこでNEMを市場価格より安く売ることにしたのです。

各国の業者に犯人のNEMは取り扱わないように依頼していてもこれでは意味がありません。

こうして、盗んだNEMをすべて売り切って犯人は闇のかなたに消えて行ってしまいました。

NEMをめぐった知恵比べ

NEMの機能を理解したときに、NEM盗難事件の追跡者と犯人の知恵比べの様相がハッキリと見えてきました。

追跡者はありったけの知識を使い、追跡を続けましたが、犯人の悪知恵が勝ってしまいました。

しかし、この事件によりNEMの可能性が広がったのも事実。

低迷するNEMですが、一日も早く復活する事を願ってやみません。


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